治療について

「SMA(脊髄性筋萎縮症)の治療はあるの?」

SMAの治療について、Q&A形式で解説しましょう。

(監修 東京女子医科大学付属遺伝子医療センター 斎藤加代子先生)

 

Q:SMAの治療について説明して下さい。

A:日本も参加した国際共同企業治験の結果により、2017年に核酸医薬品(ヌシネルセン:【スピンラザ髄注12mgⓇ】以下参照)の髄腔内投与がSMAにおける治療として承認されました。影武者のような存在のSMN2遺伝子に作用してSMN蛋白質を産生する機序です。発症前や発症早期に治療を開始することにより、Ⅰ型においては気管切開や人工呼吸管理を回避できる可能性、他の型においても順調な運動機能獲得の可能性があります。しかし、リハビリテーションの重要性はむしろ高くなってきており、SMAにおける骨格筋の発達や再生、バランス良い筋力獲得のために重要です。バルプロ酸ナトリウム内服の医師主導治験では、その有効性と安全性の判定作業を進めています。さらに、低分子医薬品の経口投与の治験も順調に成果を出しています。

 また、2017年にⅠ型において、アデノ随伴ウイルスベクターを用いた静脈投与による遺伝子治療(ゾルゲンスマⓇ)の成功が医学雑誌に報告され、2018年から日本も参加した国際共同治験で有効性が証明されました。2歳未満のⅠ型をもつ子ども達にこの治療が届く日も間近です。より有効で安全な薬が次々に開発され、複数の選択肢から適切な治療法を選ぶことも夢ではなくなってきました。
 新しい治療薬による治療を受けている方も増えてきている一方で、従来の「ケア」の概念も重要です。例えば、SMAのⅠ型やⅡ型の乳児期発症の方では、授乳や嚥下が困難な場合には、チューブ栄養が必要な場合もあります。胃瘻の造設が必要となることもあります。また、治療を受けていても、呼吸器感染、無気肺を繰り返すことにも注意しなければなりません。鼻マスク人工呼吸法(NIPPV)は有効と考えられますが、乳児例への使用には多くの困難を伴います。また、筋力にあわせた運動訓練、関節拘縮の予防などのリハビリテーションが必要です。Ⅲ型では歩行可能な状態をなるべく長期に維持できるように、また関節拘縮の予防のためにもリハビリテーションを行い、装具の使用などを検討し、小児神経医、神経内科医、整形外科医、機能訓練士の連携が必要です。

 

Q:SMAの治療薬は?

ゾルゲンスマ点滴静注

遺伝子治療薬【ゾルゲンスマ®点滴静注】は2020年3月19日に製造・販売が承認され、同5月20日に薬価収載・保険適用・販売が開始されました。

【ゾルゲンスマ®点滴静注】添付文書は下記からダウンロードしてください。また併せて、【ゾルゲンスマ®点滴静注】適正使用指針もご参考ください。具体的な用法・用量、および使用における条件や注意点、副作用などについて、詳しく記載されています。遺伝子治療を希望・検討する際は、この添付文書と適正使用指針を各医療機関や主治医にご提示の上、ご相談ください。 【ゾルゲンスマ®点滴静注】に関する詳細は、主治医からノバルティス・ジャパンに問い合わせて頂きますようお願いいたします。

ゾルゲンスマ®点滴静注

添付文書

ゾルゲンスマ®点滴静注

適正使用指針

スピンラザ髄注12mg

投薬を開始する医療機関につきましては、下記URLの病院リストをご参照ください。

新薬【スピンラザ髄注12mg】は2017年7月3日に製造・販売が承認されました。 同8月30日に薬価収載・保険適用・販売が開始され、同9月22日に遅発型(Ⅱ型・Ⅲ型以降)への適応が承認されました。 【スピンラザ髄注12mg】の添付文書は下記からダウンロードしてください。 具体的な用法・用量、および使用における条件や注意点、副作用などについて、詳しく記載されています。 使用を希望・検討する際は、この添付文書を各医療機関や主治医にご提示の上、ご相談ください。 【スピンラザ髄注12mg】に関する詳細は、主治医からバイオジェン・ジャパン株式会社に問い合わせて頂きますようお願いいたします。

スピンラザ治療体験談  ~全国の会員より~

SMAの新薬「スピンラザ」を投与した(投与予定者を含む)会員家族より、貴重な体験談が寄せられました。患者の状態、投与までの経緯、実際の投与の様子や効果など、差し支えない範囲で紹介されています。ぜひご覧ください。

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